ヒューズは、100年以上前に電灯を発明したエジソンによって考案されたとされます。以来、電気回路の安全確保と機器保護のために、様々な用途で幅広く使用されてきました。

電気回路は電源入力部から電線・スイッチ等を経由して各種機器に接続されます。ヒューズはその電気回路の上流に直列に接続され、下流で発生した電気ショート等による過電流を即座に遮断し、回路を構成する電線や機器を火災等のダメージから守る重要な部品です。

過電流が流れると、断面積の小さなヒューズの金属エレメント部分は融点に達し、溶断。そうすることで、回路を遮断(保護)することができます。

ヒューズは、使用目的や用途により数種類に分類されます。例えば、高電圧用の碍子構造のもの、受配電用の筒型のもの、家庭用電気製品に使用される管型のもの、プリント基板に使用される表面実装型のもの、さらには自動車用のものなどです。

自動車用ヒューズ

図1:自動車用ヒューズ各種

自動車用ヒューズだけをとりあげても、様々な種類のヒューズがあり、目的によって使い分けられます。(図1)
中でも最も標準化が進み、世界の各自動車メーカーに使用されているのがブレードヒューズ(BF)です。最近では、自動車の電気・電子化、機器類の増加、ヒューズの小型化と相まって、自動車一台当たりのヒューズ使用個数は増加傾向にあります。

自動車用ヒューズ