つぎの半世紀。
激変するクルマ社会に、
私たちができること。

世界のクルマ社会は今、かつてない大きな時代の転換期に突入しています。そこで問われているのが「CASE」(*1)と呼ばれる最先端技術であり、交通インフラの次世代システム「MaaS」(*2)の実現です。こうした時代の只中で、ヒューズのグローバル・ブランドとして世界に拠点を展開するPECも、さらに「新しい流れ」を創り出していかなければなりません。
次世代のクルマ社会に「PECはどのような技術で応えるのか」「世界の市場でどのような事業を展開していくのか」「グローバル企業としてさらに成長するためにどのような姿勢が求められるのか」、今、それぞれの分野で活躍している社員が集い、PECの未来について意見交換をしました。

  • 近藤祐介 38歳
    太平洋精工株式会社
    研究開発部門 研究開発部
  • 野口紗里 27歳
    PEC of America Corporation
    Detroit Technical Office
    エンジニアリング・グループ
  • ヨハネス・バーテルズ 31歳
    PEC(Europe)Gmbh
    営業
  • 高島亜希子 26歳
    太平洋精工株式会社
    営業部門 営業部
  • 加藤良典 38歳
    太平洋精工株式会社
    製造技術部門 生産技術部

CASEの時代に、自分たちの仕事はどのように変わっていくか?

国によってニーズの違いはあるけど、
確実にCASEやMaaSの時代は始まっている。
PECの製品も概念から変わっていくと思う

近藤:私が、従来のヒューズとは全く違う次世代型ヒューズ製品の開発・設計業務に携わってから、現在で約3年経ちます。この次世代型ヒューズは、数年前から日本やEUのカーメーカーからの問い合わせが多い技術なんです。今後、クルマのEV化が進むとますます高電圧となり、事故が起きた時の危険性も高まります。そうなると、より安全性の高い回路保護デバイスが必要となります。いわばこれからのクルマ社会になくてはならない製品と言えます。

野口:そのプロジェクトは、今のEVヒューズよりも先にある製品開発なんですね。

近藤:そうです。私が関わっている分野は、世界が目指している「より安全で効率的なクルマづくり」、いわゆるCASEやMaaSの時代に必ず必要となるもので、今までのヒューズという枠を超えた製品といえます。

野口:私は今、アメリカのデトロイト・テクニカル・オフィス(PED)で働いていますが、アメリカのクルマ業界では、正直CASEを見据えたニーズはまだまだ高くないと感じています。アメリカのTier 1(*3)メーカーでは、今はアジア向けのクルマの生産が多く、こちらでEV系のヒューズ開発をしても生産はアジアで行うことも多いです。そのためPECがアメリカ市場にEVヒューズで食い込むことがなかなか難しい。でも一方でPECの12Vの大型マルチ・スローブロー・ヒューズは、評価が高くシェアを広げています。今、アメリカのハイブリッド車もカメラとかセンサーがたくさん搭載され、バッテリーもどんどん大きくなる分、回路保護は必要ですからね。アメリカでは現在、私も設計に携わっている大型ヒューズで評価をいただいています。CASEに関しては、現在はトラック分野でEV化の開発検討が本格的に始まりつつあるというような段階ですね。

近藤:アメリカではEV化への動きはまだ鈍いですか?

野口:そうですね。だからこそ、まずは「PEC製品の品質はいい!」というイメージを早く浸透させたいです。今、アメリカでは世界から多くの部品メーカーが新規参入していますが、そこで私たちができることは、高い信頼性を獲得してきた専門メーカーとしてつねに品質のいい製品を供給し続け、それをアピールすることだと思います。

バーテルズ:私は2015年からPECドイツ(PEE)でアシスタント・セールス・マネージャーとして働いていますが、EU市場では、最近のTier 1メーカーの不正問題もあって、世界のどの地域よりCASEやMaaSへの関心が高いです。そのなかでも、現在はPECのEVヒューズはとても信頼性が高く、いろいろな企業からの問い合わせが増えていて、とても優位なポジションにいます。ただ、今後期待される次世代型のヒューズ開発については、ドイツをはじめとする技術メーカーも本気で取り組んでいて、PECはちょっと遅れているかもしれません。ここは近藤さんの分野なので、ぜひ頑張ってほしいですね。

近藤:そういわれると、俄然やる気が出てきますね(笑) いずれにしてもCASEや MaaSという概念は未来の話ではなく、もう始まっている現実ですから。PECは今、EVヒューズで信頼を得ていますが、今後、世界はもっと新しいデバイスの登場を求めます。それが「ヒューズという形なのか?」というテーマも含めて、私たち技術者に問われていることだと思います。

高島:近藤さんの言う通り、CASEやMaaSの時代になればヒューズそのものの概念も変わっていくでしょうね。ただ、今は私たち営業がカーメーカーに伺うと5~10年先のクルマの話をされることが多いですね。その主役はやはりEVヒューズですが、一方でミニヒューズやブレードヒューズといった低圧ヒューズのニーズも決して小さくありません。CASEやMaaSの時代に向かっても、PECはまず何よりお客様の多様なニーズに応えられることが基本にあると思うんです。今、PECのEVヒューズが国内外で高い評価を得ていますが、その大きな理由の一つは、大型EVヒューズの自動生産をどこよりも早くスタートできたことにあると思います。EV化の波が来ている時に、PECではすでにEVヒューズの量産化体制が整えられた。それはPECのすごく大きな強みであり、加藤さんが携わっている生産技術の凄さですが...(笑)

次世代に生きるPECの強みとは何だろう?

「製品開発力」と「自動量産体制」。
このPECが誇る独自の強みを、
もっとグローバル市場でアピールしたい

加藤:ありがとうございます!私の仕事は、新しくリリースされる新製品を製造するための生産設備とラインの設計が中心になるのですが、一方で現行製品の歩留まりの改善、安定した生産ラインを維持することにも取り組んでいます。PECには多様なヒューズのラインアップが揃っているので、それら全体で効率のいい生産ラインを整えることはとても重要です。

高島:PECの製品は、つねにお客様の要望に応じて改善されますし、それに応える生産ラインを自動化するって大変ですよ。現在、低圧ヒューズの生産に関しては、ほぼ100%自動生産なんですよね。

加藤:そうです。100%自動生産です。EVヒューズに関しても約40%が自動生産ですね。PECでは、この実績をもとに他の製品ラインも同じように自動生産化を進めています。特に、今後新開発される製品については、ほぼ100%自動生産ラインで対応することを目指しています。

高島:こういうPECの生産体制の強みって、競合との差別化になると思うのですが、世界市場にも伝わっているんでしょうか?

バーテルズ:いや、きちんと伝わっているとは言えませんね。PEC製品の信頼性が、そういう生産システムにあるということは、グローバルでもっとアピールすべきですね。今後クルマがEV化されれば、どうしてもクルマは高コストになりますよね。でも、クルマが高くなるとお客様は買いづらい。そこでクルマの値段を抑えるためには、クルマの各部品の低コスト化が必要になります。高品質で知られているPEC製品が自動生産でコストが抑えられたら、それは大きなメリットです。現行製品への信頼性もあるので、将来的にも確実に期待されていますね。

高島:PECの生産体制は、お客様が求める製品を他の競合メーカーより早く、安く、といった品質とコストの面で安定供給でき、大きなアドバンテージになっています。そこは、私たち営業はお客様に自信を持ってプレゼンテーションできる強みですね。ただ生産ラインが効率化されるだけでなく、競合メーカーのEVヒューズに対抗してPECがつねに新しい製品の可能性を考えて行くことも必要ですよね。

加藤:クルマのEV化への道筋として、EVヒューズの自動量産化が実現できたことは本当に良かった。この取り組みは、実は一昨年からスタートして、ここに来てやっと本格稼働に持っていくことができました(笑) おかげで今まで何人もの作業者が手で組み立てていたところが自動化でき、最終的な製品試験まで機械で行っているので、生産ライン全体がコンパクトになってムダが省けたんです。もちろん、すべての製品に同じ生産ラインの設計が生かせるわけではないですが、お客様が求める製品をどう効率的に組み立てられるか? 稼働している自動生産ラインのどのシステムを次のラインに生かせるか? 製品ごとに必要となる仕様を検討し、トライ&エラーを繰り返しながら完成まで持っていきます。

10年後、PECのモノづくりはどのように変わっていくのか?

PECはヒューズだけではなく、
回路保護のスペシャリストとして
世界のメーカーから期待されている

高島:ところで、CASEの時代になると、今後クルマの安全性に必要なセンサーや制御機能は確実に増えますから、ヒューズに求められるものも当然変わってきますよね。そして、製品の形が変わればヒューズの生産体制も従来とは違う形になる。今まで「ヒューズとはこうあるべきだ」と考えられていた部分も、「ここで使われている材料は、本当に適切なのか?」とか、材料の見直しをすることで低コストが実現でき、安全性も高められるということがあるかもしれませんよね。

近藤:実は、PECではもうそういう取り組みを始めているんですよ。例えば、「PECの現行製品の設計はもっと改善できるの? 製品の値段はもっと安くできないの?」という課題から製品の新しい材料の課題、あるいは「製品の作り方はこれでいいのか?」という加藤さんが担当している生産ラインの課題まで、多岐に渡って検討しています。さらに、もっと先の話をすれば「将来のクルマのシステムがどうなるのか?」という部分から、「ヒューズを何かと組み合わせる」とか「ヒューズはまったく違うモノに置き換わる...」という視点もある。そういう意味で、私たちPECは回路保護という領域のスペシャリストとして、将来のヒューズのあり方まで視野を広げて取り組まなければならない時期に来ていると思います。

高島:EVヒューズだけではない、その先のPECの製品づくりですね。

近藤:またPECとして製品開発の話も重要ですが、将来的には生産拠点の課題もありますよね。現在は日本、タイ、メキシコにPECの生産拠点がありますが、これからのグローバル市場を見たときに、それは最適なのか? 物流の観点から見て、EUやアメリカ、アジアといった、それぞれのマーケット・ニーズにより合った供給ネットワークの構築もこれからの重要なテーマです。

バーテルズ:そうですね。PEC製品の物流という意味では、もっと効率化できるといいですよね。今のEUには研究開発拠点だけで生産拠点はありません。でもEUのカーメーカーは信頼性の高いPEC製品に関心が高いですから、確実にビジネスチャンスも広がっているので、将来的にはヨーロッパでも生産できる体制がほしいですね。特に、近藤さんが取り組んでいる次世代型ヒューズは、規制が厳しく簡単に輸入できない製品なので、将来は現地で生産できたらいい。ぜひ検討しほしいですね(笑)

高島:確かに。例えば、アメリカ市場向けのEVヒューズも、日本で作って送るより、アメリカ市場向けにはすべてメキシコ工場で対応できるようになるといいですよね。

野口:私のいるアメリカのPEDオフィスも、製品の設計はしますがまだ製品化はできませんので、アメリカのメーカーから「こういうモノが作れるか?」と聞かれた時、私は日本の高島さんや近藤さんたちに、すぐに問い合わせしています。私の仕事は、アメリカ市場の動きを早めに把握し、「今アメリカのお客様がどんな製品を求めているか?これからどういうニーズがあるか?」といった情報をスピーディに日本の本社に提供していくことが重要だと思っています。日本の担当が何度もアメリカに来ることもできませんし、私たちPEDのメンバーが主導して、メキシコ工場と連携してタイムロスの」少ない生産・流通体制が築けたらいい。何といっても今、北米市場ではPECのEVヒューズのアピールとニーズ拡大が最重要テーマですからね。

バーテルズ:確かに、市場環境の違いはありますが、アメリカでも数年後には必ずEV化やCASEの概念が深まりますから、そこでPEC製品の存在感は必ず大きくなると思いますね。

未来に「新しい流れ」を創りだすPECの企業力とは?

国や部門を超えて理解し合い、
PECの多様性が一つの大きな力になっている。
今こそ、世界を変えるONE TEAMになろう

高島:そういった世界市場の違いをPECの各拠点が理解して、今後どういう方向を目指せばいいか、ということをPEC全体で考える場が生まれました。それが2019年11月、ドイツで開催された「グローバル・セールス・ミーティング」ですが、バーテルズさん、ミーティングに参加されてどうでしたか?

バーテルズ:「グローバル・セールス・ミーティング」では、各国の拠点で市場の課題を明らかにした上でアクションプラン(目標)を立てました。その各拠点の毎月の目標を管理して、「ヨーロッパでは、こんなふうにプランを進めていますよ」と各拠点に示して共有しました。今まではPEEとPEDは、市場環境が違うこともあって、基本的にほとんど繋がりがなかった。もちろん日本とPES(中国)、日本とPEE、日本とPEDという、日本を核にした繋がりはありましたが、拠点間の繋がりは希薄でPECグローバルが一堂に集まるということもありませんでした。でも今回のように各拠点が集まってミーティングすることで、アメリカで何か困っていることや課題があれば、ヨーロッパが「そこは支援できるよ」ということも見つかります。ラグビーじゃないけど、まさにグローバルPECでONE TEAM!(笑) これから世界のクルマ社会のニーズは急速に変化していくと思うので、PECの多様性を一つの力にしていくことはとても重要です。

野口:私たちPEDも、最近はPEEとはかなりコミュニケーションを密に取って動いていますね。技術面についても、例えば2019年12月に日本で開かれた「ワールドワイド・テクノロジー・カンファレンス」では、北米市場のニーズに基づいた今後の展望についてPEDの戦略ロードマップを発表しました。これもグローバルPECでは初めての取り組みです。

近藤:そのカンファレンスで感じたのは、例えば最近は、海外の営業たちが情報をいろいろ持ってきて、「こんな製品、作れる?」といった問い合わせが増えても、日本の技術サイドでは今まで「なぜそういう製品が必要なのか?」「開発や改善の目的はどこにあるのか?」といった議論が足りなかったということです。求められることに対して「開発の実情はどのレベルなのか?」といった本質的な部分の意識共有ができていない部分もありましたね。そこは我々技術分野の大きな課題ですね。

バーテルズ:それは製品開発や技術の分野で「PECは今後こういう製品を作ります」とか「こういう先進技術を目指しています」というアピールが不足しているということですか?

近藤:そうです。最近、増えている海外からの問い合わせ一つひとつに対しても、例えばその市場の営業に「お客様の所へPRに行きたいのだけど、○○の製品に関する提案資料ありますか?」と聞かれても、「すみません。開発が追いつかないので、今はまだありません」とか、そんな風に答えることもまだ多いですね。

加藤:確かに。そういう意味でも、今回の「ワールドワイド・テクノロジー・カンファレンス」は、私たちにとっても大変良いきっかけになりましたね。やはり多くの分野の社員が世界的な動向を知り、共有把握することは大切です。

高島:技術開発や製品開発は、現行製品の細部スペックの改善から新しいニーズに対応する大きなテーマまで、あまりに広いので一つひとつ対応するだけで時間もかかりますからね。ただPECは「将来はどんな製品や技術が必要なのか」「今後、何を目指していくのか」、その方向がイメージできるメッセージは欲しいですよね。

近藤:そういう意味でも、アメリカやヨーロッパから出てきた課題やニーズを広く知ることは重要ですよね。海外の拠点といろいろなテーマについて積極的に情報や目標を確認・共有して、こちらから積極的にコミュニケーションを図っていく必要があると思います。

加藤:私たち生産技術も、今までは海外との交流はあまりなかったですね...(笑) 私たちの場合、海外との接点といえば、海外拠点での生産設備の問題点の解決とか、海外で生産することになった製品の生産設備を開発する時くらい。いかに「その製品を効率的に作れるか」ということに注力し、それでいいと思っていました。正直、我々は「今後PECがどのような製品を作ろうとしているのか?」ということについてはあまり関心を持つことがなく、新しい製品のトレンドもよく理解してないところがあります。でも、PECでモノづくりをする以上、今後は私たちも積極的にCASEのようなトレンドについて、他の分野と接しながら詳しく情報を取りながら知識を広げていくことは必要だと思います。

高島:でも最近は、生産技術から「この製品は今後生産量が高まるのか?」というような問い合わせは、よくありますよ。「3年先、生産量が増えたらどういう設備にしたらいいか?」という話を、よく私たち営業としています。私たち営業は、やはり3~5年先のまだ受注してない先の予測を立てて仕事をしているので、生産技術の方にもその動向を伝えることも責任があると思っています。最初は「この製品は大して流通しないんじゃない」って言っていて、ニーズが急に高まった時に生産が追いつかなくなったら大変ですから(笑)

加藤:今回の「ワールドワイド・テクノロジー・カンファレンス」のような取り組みは初めてのことで、私を含めて今まで「PECの他部門のことはよく知らなかった」人が、「PECって今、こんな風に世界や業界と関わっているんだな」「いろいろな部門が同じ目標を持って働くっていいな」と感じ始めていると思います。

社員一人ひとりの個性や能力が発揮できるPECの企業環境とは?

アメリカでも、ヨーロッパでも、日本でも、
お互いを理解し合い同じ価値観で働ける。
PECは、もう世界に誇れるグローバル企業です

バーテルズ:どの国にもビジネスの慣習や文化の違いはあります。それを理解した上で、PECは製品の信頼性を守るという企業だということを、ブレずにしっかり意志表示して継続していくことは大切ですよね。私もドイツ人としてPECに入社しましたが、些細な問題はあっても、ここでは他の人と同じ価値観や目標が持てるので、この仕事に満足していますよ。

野口:私はアメリカで育って、アメリカの学校を卒業して、PECという日系企業に入社したわけですが、今、デトロイトで働きながら、いつも「PECって働きやすい会社だな」「働く人にやさしい会社だな」と感じています。そして、今回の「ワールドワイド・テクノロジー・カンファレンス」に参加するために 新しくなったPECの本社と工場「PEC PARK」を訪れた時は驚きました...(笑) なにしろ私が働いているアメリカのPEDは、小さなオフィスに十数名が働いているだけなので、こちらに来たらオフィスは新しく綺麗だし、いろんな設備はあるし、何よりも工場を間近に見ることができて、生産現場の人とコミュニケーションしやすい。「わぁ、こんな所で働けるなんていいな」と思いました。

高島:私は、まだ入社3年目でPECでの仕事の経験も浅いのですが、そのなかで感じるのは、私のような若い社員でも、どんどん発言でき、私の意見に本気で耳を傾けてくれる上司や先輩が近くにたくさんいることですね。フリーアドレスのオフィスで、毎日好きな場所に座って仕事ができるので、周りの人にも気軽に話しかけることができ、先輩や仲間とすごく近い距離で仕事ができる。そんな環境で成長できるのはありがたいですね。

近藤:PECの社員は和気あいあい、互いを認め合って仕事をしていますよね。私の研究開発部でも、皆、自分が「新しいことにチャレンジしているんだ」ということを実感しながら仕事に取り組んでいるし、全員前向きですよ。

バーテルズ:私も「PEC PARK」には今回で三度目の訪問になるのですが、本当にいいオフィス環境ですよね。しかも日本の本社には、近藤さんのような、いろいろな部門の専門家が多くいるので、そういう人たちと話ができて勉強になりますし、PEDの野口さんや日本で橋渡しをしてくれる高島さんたちと、いろいろな議論ができることは意味があるし、充実した時間ですね。

高島:私自身もPECが今、確実に変わりつつあることを実感しています。日本には新しい本社も工場もできましたし、それはきっとグローバル社員も含めてPECの皆がそう感じていると思うんです。世界のクルマ社会が大きく変わろうとしている今、PECには独自の製品開発や生産技術があるし、今後はさらに世界に誇れるグローバル企業になれると信じています。

*1:Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(カーシェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語。これからのクルマ社会のあり方を示すキーワード
*2:MaaS:Mobility as a Serviceの略語。バス、電車、タクシーなどの公共交通機関を、ITを用いてシームレスに結び付け、人々が効率よく便利に使えるシステムのこと。
*3:Tier1(ティア1):自動車業界では完成車メーカーに直接部品を供給するメーカー(一次請負業者)。

PEC未来会議